最終更新日 2018年2月11日
米長期国債の入札実施も、全体的に低調な傾向
米国債の利回りが上昇傾向だ。2月8日、米財務省が160億ドル(約1兆7400億円)分の米30年債を利回り3.121%で入札を実施したところ、入札は全体的に低調となり、米30年債の利回りは3.168%にまで上昇した。
また、米10年債の利回りは2.885%まで上昇した。米10年債の利回りは、4年ぶりの高水準となる。
米国債の利回りが上昇した要因としては、英中央銀行のイングランド銀行が、インフレを抑制するためには、速やかに利上げを実施する必要があること、また、利上げの頻度を高めるべきと発言したことがあげられる。
さらに、米で失業手当の申請者数が減少したことも、利回り上昇の要因と考えられる。米労働省によると、先週の失業手当の申請者数は45年ぶりの低水準であったという。
米景気が回復傾向であることが、米国債の利回りを上昇させた形だ。
長期金利上昇のリスク回避でドル売りの展開に
米国債の利回り上昇により、長期金利の上昇が懸念されたことから、ニューヨーク市場の株価は大幅に下落した。
リスク回避の動きとして、ドルが売られて円が買われる展開となっており、相場は円高傾向だ。9日午前の時点では、1ドル=108円台半ばでの取引が行われている。
(画像はCNN Moneyより)
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CNN Money
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