トルコリラの下落続行、選挙を控え与党に逆風

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最終更新日 2018年5月22日

対ドルで安値を更新中、年明けから17%ダウン

ロンドンを本拠地とするFinancial Timesは5月18日、通貨安が続き国民の与党への信頼感が試される、総選挙前のトルコの状況を取り上げた。

トルコでは6月24日に、大統領選挙と議会選挙が行われる。現大統領を含む与党が勝利すれば、同国政府は現在の議会政治モデルからの変革を遂げ、大統領の権限が大きく強化される。しかし好調な経済を背景に続いてきた与党への支持が今揺らいでいる。

トルコリラはここ数ヶ月歴史的な安値の更新を続け、今週は対ドルで4.5%、年明けから17%の下落を記録した。リラ安は既に11%近いインフレ率をさらに悪化させる可能性があり、外貨建てで大量の債務を抱える企業セクターへの負担を増加させている。

国内では欧米およびユダヤ人による陰謀説も

トルコは昨年7.4%の経済成長を遂げたが、国民の多くは食費と燃料費の高騰に関する不満を抱いている。リラ安を利用して果物などの農作物が直接国外に売られるようになり、国内で商品の不足を招いているとの声もある。

与党の支持率はこれまで保守的な地方でも、ゆっくりと下降線をたどってきた。現在の経済問題に関して大統領の責任を問う声は聞かれないが、与党による過半数の議席確保が困難になると予想され、政治的な緊張が続いている。

(画像はcommons.wikimedia.orgより)

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Financial Times記事原文
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