貿易戦争における勝者と敗者は誰なのか

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最終更新日 2018年3月15日

関税引き上げはトランプ政権に限らない

FXSTREETは3月13日、米国の関税引き上げで高まる貿易戦争の可能性を取り上げた。

トランプ政権の2年目は深刻な挑発で始まり、貿易戦争への懸念が高まっている。しかし輸入関税はダンピングや外国政府の不公正な補助金などへの防御措置として、最近の大統領のほとんどが課しており、貿易戦争の恐れは限定的だ。

為替投資家と外国政権の人々は、トランプ大統領とその貿易顧問のように、貿易をゼロサムゲーム(ゼロ和)だと考えているのではないだろうか。

貿易戦争は経済成長を妨げ、勝者はいない

経済学者の認識では、貿易をすれば双方に利益がある。問題は利益がどのように分配されるかであり、米国の現政権はこの利益がもっと自国にもたらされることを望んでいる。

米国は巨大な貿易赤字を抱えているため、貿易戦争をすれば赤字を削減できると考えている人もいるようだ。しかし多くの経済学者は、貿易戦争に勝者はいないと主張している。

貿易戦争が経済成長にとって逆風である限り、好況の恩恵を受けやすい米ドルやその周辺の通貨も不利な影響を受ける立場になる。極端な場合独立経済への復帰が起こり、外国投資の割合が高い日本、スイス、ノルウェーなどの国の通貨は上昇圧力が高まるだろう。

米国の貿易相手国は「目には目を」といった開拓時代の正義を求めずにWTO内で問題解決を図り、米国が次の選挙でまた自由貿易主義に復帰することを待つ方が得策だろう。

(画像はcommons.wikimedia.orgより)

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