豪・NZの各中銀 中央銀行としては仮想通貨を発行しない方針

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最終更新日 2018年6月29日

仮想通貨は価格変動の大きさがネックに

オーストラリア準備銀行(中央銀行)、およびニュージーランド準備銀行(中央銀行)は6月26日、両行とも仮想通貨を発行しない方針を示した。ロイター通信が報じた。

仮想通貨を発行しない理由として、発行する利益以上に損失が発生する可能性が高いためとした。

オーストラリア準備銀行の決済方針部門の責任者であるトニー・リチャード氏は、仮想通貨の性質として価格の変動が大きいこと、また、ハッキングに対する脆弱性をあげ、仮想通貨は支払い手段として不適切との見解を示した。

また、同氏は、ビットコインが9年前に誕生し、5年ほど前から人々の間で認知されるようになったことに言及した上で、仮想通貨を利用する際、確認・認証作業が効率的に行えない場合があり、仮想通貨そのものに構造的な欠陥があるとした。

さらに同氏は、オーストラリアでは仮想通貨の利用率が低いことから、仮想通貨は銀行に対して大きな影響は与えないとの考えを示した。

中銀発行の仮想通貨で、金融市場が不安定化する懸念も

ニュージーランド準備銀行は、中央銀行による仮想通貨の発行が、中央銀行に利益をもたらすかどうかは不透明との考えを示した。

ニュージーランド準備銀行のジェフ・バスカンド副総裁は、仮想通貨を利用することで安価かつ確実に通貨を送金することが可能との考えを示したものの、財政危機時には預金の流出が拡大しやすく、取り付け騒ぎに発展する可能性について懸念した。

それを踏まえて同副総裁は、仮想通貨が金融市場を不安定化させる可能性があることから、仮想通貨を発行しない考えを示した。

(画像は写真ACより)

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Reuters
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