最終更新日 2018年6月10日
「変化なし」を期待した市場を驚かす
Nasdaqは6月6日、欧州中央銀行(ECB)が債券購入プログラムの終了に向かう可能性を示す関係者の発言と、その後のユーロ上昇を取り上げた。
ECBのチーフエコノミストは6月6日、来週に予定されているECBの政策会議において、債券購入プログラムを徐々に縮小するべきか否かの検討を行うと発表した。ドイツ銀行総裁は、債券購入が年末までに終了するという市場の期待は妥当であると述べた。
ECBはこれまで前例のない2.55兆ユーロ(2.99兆ドル)におよぶ債券購入を行い、ユーロ圏の成長を回復させた。デフレの脅威が遠のきユーロ圏が過去10年で最高の成長ぶりを見せるようになり、政策終了の検討がなされてきたが、6月に新しい動きを期待する声は少なかった。
関係者のコメントの後、ユーロはここ10日間で最高の1.17580ドルになった。
5月29日の安値以来ユーロは2セント回復
ユーロは5月29日に10カ月間で最安値の1.1510ドルを記録して以来2セント回復し、今週は0.8%上昇している。
6月14日に行われる次回のECB政策会議に向けて、新政府を迎えたイタリアとスペインの政情は背景に退き、市場の関心はこれからECBの動向に集中していくと考えられる。
英国のポンドは堅調、サービス業から好調なデータが得られ、こちらも5月29日の安値から回復を続けている。
(画像はpixabay.comより)
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