最終更新日 2018年6月6日
2016年8月に0.25%切り下げて以来20回連続
米国のメディアABCは6月5日、オーストラリアの中央銀行(RBA)が今月も、金利据え置きを発表したことを取り上げた。
RBAは20回連続で、歴史的な低水準である1.5%の金利を据え置きにした。2016年8月に0.25%の切り下げを行って以来だが、金利保留のパターンとしては最長期間となっている。しかもRBAの決定は市場の期待通りだった。
RBA総裁によると、国内および世界の経済は力強い成長を維持しているが、賃金の伸びは鈍く、家計の債務水準が依然として高いという。
中央銀行が金利を上げなくても銀行が独自に
RBAの声明は、銀行の貸出条件が今後厳しさを増す可能性が高いことを述べた以外、これまでとほとんど変化がなかった。
最近のデータによると、豪州経済は2018年と2019年に、平均3%をやや上回るGDP成長率に達することが期待されている。ビジネスは好調で、鉱山業以外でも投資が増加している。
しかしシドニーやメルボルンの住宅価格は着実に下落しており、小売売上高は依然として期待されるほどの伸びを見せていない。地政学的なリスクは常に存在している。
銀行の貸し出し条件が厳しくなると、GDP成長率が低下し、物価上昇の圧力が抑制されるリスクがある。銀行がそれぞれの金利を上げるならば、RBAが金利を上げる必要はない。
(画像はpixabay.comより)
▼外部リンク
ABC 記事原文
http://www.abc.net.au/