スイス国立銀行、69億ドルの損失を計上

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最終更新日 2018年5月1日

膨大なバランスシートの価値変動が損失に

Reutersは4月26日、スイス国立銀行(以下「SNB」)が発表した第1四半期の会計報告を取り上げた。

SNBは昨年第1四半期には79億スイスフランの利益を報告したが、今年同期は68億スイスフラン(69億2000万ドル)の損失を計上した。損失は主に、7680億フランに膨れ上がった外貨ポジションがもたらした70億フランの損失によるものだった。

米国およびユーロ圏での比較的高い金利がSNBの保有する債券の価値を低下させ、ドル安と株式市場の低迷がSNBの投資価値を低下させた。同行の金保有量には変化がなかった。

物価安定を目指して政策継続の見込み

SNBはスイスの中央銀行として、同国における物価の安定を目標としており、同行の利益や損失は金融政策には関係がない。

昨年上半期は「安全な通貨」としてのスイスフランの需要が高く、これに応えるためにSNBの外貨ポジションが積み上がった。しかし同行の市場介入は既に縮小され、輸出の足かせとならないように、マイナス金利でスイスフラン安値を志向している。

スイスフランは今年下降が続き、今月ユーロに対して象徴的な1.20の水準を破った。

SNBのジョルダン総裁は最近、為替相場が「脆弱」であると指摘しており、中央銀行の政策はこのまま続くことが予想されている。

市場では今後12カ月の間、スイスフランが対ユーロで1.22まで下降すると予測する声もある。

(画像はcommons.wikimedia.orgより)

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Reuters 記事原文
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