スイスフラン安値、中央銀行の政策は?

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最終更新日 2018年4月21日

対ユーロで3年前の最低レート1.20が目前に

Bloombergは4月17日、スイスフランが対ユーロで1.20に近づいたことを取り上げた。

対ユーロ1.20は、スイス国立銀行(以下「SNB」)が2015年初めまで「無制限」の為替介入を実施するとしていた最低レートだ。SNBは同年これを予想外に廃止し、市場に大混乱を巻き起こした。

もちろんこの数値は現在は象徴的なレベルに過ぎないが、SNBが10年にもわたる非伝統的な金融政策を離れ、金利を正の領域に戻すことを考慮する機会になるだろう。

SNBの当座預金量はアナリストにとって、同行の市場活動のバロメーターとなっているが、2015年には860億フランだった預金量が2017年には482億フランになり、2018年に入ってからほとんど変化がなく、為替介入を縮小しているようだ。

金融市場は依然脆弱、利上げは時期尚早

ユーロ圏の成長と欧州の政治的な緊張緩和により、スイスフランは対ユーロで安値が続いている。SNBも以前用いていた「スイスフランは非常に過大評価されている」との表現を、昨年から穏やかな表現に変えた。

先週のインタビューでSNB総裁は、金融市場は依然「脆弱」な状態にあり、金融引き締めは時期尚早であるとの見解を示した。

市場ではスイスフランは対ユーロで1.20から1.30が適正価格であり、SNBはこれまでのように為替介入はせず、慎重な態度を保つだろうとの意見が聞かれた。

(画像はcommons.wikimedia.orgより)

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