最終更新日 2018年4月21日
スイス中銀の緩和的な金融政策が下落要因に
4月19日、スイスフランは対ユーロで下落し、1ユーロ=1.2001スイスフランの値を付けた。
かつて、スイスフランは対ユーロで1.20フランを上限とするペッグ制を採用していたが、2015年1月に対ユーロのペッグ制を撤廃した。
1ユーロ=1.20スイスフランを下回ったのは、対ユーロの上限を撤廃して以降、初となる。
スイスフランは3月上旬から、主要通貨に対して下落傾向が続いている。3月上旬からのスイスフランの下落率は、対ユーロで4%、対ドルで2.55%、対円で2%。
各国との貿易額で加重平均したレートである名目実行為替レートでみると、3月上旬からは約3.75%下落した。
スイスフランが下落する要因としてあげられるのは、資産の逃避先としてスイスフランの魅力が低下している点だ。
欧州中央銀行は世界的な経済成長を見込み、金融引き締め政策を掲げている一方、スイスの中央銀行であるスイス国立銀行は、緩和的な金融政策を継続し、政策金利を維持する方針を掲げている。
年末までに、1ユーロ=1.30スイスフランとの見方も
4月19日の時点では、ドル・スイスはスイスフランが下落し、1ドル=0.9715スイスフランで取引された。
また、ユーロ・スイスの今後の展望として、欧州中央銀行の金融引き締め政策と、米国およびユーロ圏の経済成長により、年末までに1ユーロ=1.30スイスフランに達するとの見方もある。
(画像はPixabayより)
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