最終更新日 2018年4月15日
ロシア経済の担い手への制裁と軍事行動の警告
ロイターは4月12日、米国との間で政治的な緊張が続くロシア市場の推移を取り上げた。
先週の金曜日に米国政府がロシアの大手企業や著名なビジネスマンを対象に制裁措置を発表して以来、ロシア市場ではボラティリティが急騰した。今週水曜日にはトランプ政権がシリア内戦におけるロシアの政治的な立場を非難し、緊急の軍事行動もあり得るとの警告を発した。
ロシアのルーブルはこのニュースを受けて、2016年以来の最安値、65.06を記録した。一夜明けた市場はやや軟調ながらも0.8%回復、前日の損失を一部取り戻した。
市場は米国とロシアの間の緊張がさらに高まるかどうか、固唾を飲んで見守っている。現時点では米国が実際にシリアでミサイル攻撃を行うか、それに対するロシアの反応などが市場の関心を集めている。
これまでのように石油価格が救いの手を?
米国との一連の政治的な問題は、既に景気の回復が鈍化しているロシア経済にとって新たなリスクとなっている。
ロシア国内では通貨、株式市場、債券が大量の売りで下落したことに対して、金融当局からの強い反応は見られなかった。しかしルーブル下落への当局の懸念を反映してか、財務省による今週の外貨購入が保留になっている。
ブレント原油先物は0.2%高の72.20ドルとなり、モスクワ株式市場も前日記録した昨年8月以来の最安値から2.9%反発した。
(画像はpixabay.comより)
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