最終更新日 2018年3月12日
各国で金融正常化が始まり、慎重なECBさえも
ニューヨークを本拠地とするMarket Watchは3月8日、日銀の金融政策決定の発表を待つ、為替トレーダーの胸中を伝える記事を掲載した。
米連銀、カナダ中央銀行、英中銀(BOE)は既に金利を上げ始め、欧州中央銀行(ECB)も木曜日の記者会見では穏健な発言をしていたが、資産購入政策を予定より早く終了すると見られている。
日銀は各国の中央銀行と比較して最も緩やかな金融政策を実施していると考えられており、昨年末から為替市場では、日銀も同様に金融正常化の方向に動いても不思議はないとの指摘があった。経済のデータもそれを支持しているようだが、日銀が動かないのはなぜか。
量的緩和終了を強く望みつつも円高に悩む日銀
市場には、日銀はインフレ目標を達成しているが、銀行と株式市場全体に大きな問題を抱えているとの声がある。
日銀が強気になると円高が進み、円高は日本の株式市場に不利な影響をもたらす。日経の状況はあまり良好とは言えず、日銀のマイナス金利以来、特に銀行株の成績が思わしくない。
現在1ドル106.22円だが日銀が強気になれば、100円あたりまで下がることも考えられる。先週黒田総裁が初めて出口戦略に触れただけでも、為替市場にパニックが起こった。
その後、事態収拾を意図したと思われる総裁の発言もあった。今回の記者会見でもおそらくこの主旨の徹底が行われ、日本円に不利な影響を与える可能性もある。
(画像はpixabay.comより)
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Market Watch 記事原文
https://www.marketwatch.com/