最終更新日 2018年6月29日
北海ブレント原油先物は、一時1バレル=74.9ドル台に
石油輸出国機構(OPEC)は6月22日、オーストリアの首都ウィーンにて開催された総会で、7月以降の原油の生産量を緩やかながらも増加させることで合意した。ロイター通信が報じた。
サウジアラビアの代表者によると、原油の増産は名目で日量100万バレルであるという。しかしながら、イラクの代表者は、一部の産油国で増産が困難な状況であるため、実質的な増産量は日量77万バレルにとどまるとの見方を示した。
原油の増産は限定的であるという投資家らの思惑から原油が買われる状況となり、22日の時点で北海ブレント原油先物は1バレル=74.9ドル台に上昇した。
また、ニューヨーク市場で取引されるWTI原油先物は、先週より5ドル上昇し、1バレル=69ドル台の値をつけた。WTI原油先物が1バレル69ドル台となるのは、5月25日以来。
イランとベネズエラの政情で、価格高止まりの見方も
OPECは、原油価格の下落を防ぐため、2017年より日量180万バレルの減産を実施している。それにより、2016年時点で1バレル=27ドル台だった北海ブレント原油先物は75ドル近くにまで上昇した。
しかしながら、ベネズエラとリビア、アンゴラが不測の事態によって減産を余儀なくされ、ここ数ヶ月の減産量は約280万バレルに達した。
S&Pグローバルは、米から制裁を受けているイランと、政治的な混乱が生じているベネズエラが合計100万バレルの減産を余儀なくされた場合、今後も原油価格は高止まりする可能性があると懸念を示した。
(画像はREUTERSより)
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