最終更新日 2018年6月24日
新興市場の弱さと政策
The Economistは6月21日、アルゼンチン、トルコのような弱い通貨の為替レートは輸出を押し上げ、インフレや外貨建て負債の負担を増加させていると報道。新興市場の通貨政策が注目される。
通貨の弱さが負担を大きくする
アルゼンチンでは、政府が国際通貨基金(IMF)から500億ドルの融資に同意した後、ペソは圧力を受け始める。為替レート安定のために6億6,500万ドルの外貨準備高の売却を開始するも、ドルに対して5.3%まで下落したところで断念した。
しかし心配の理由はインフレだという。通貨の低迷は輸入コストの負担から物価の安定を妨げる。
ほかトルコ中央銀行なども、通貨の弱さにすぐに影響が出る。インフレを防ぐために金利の劇的な引き上げを余儀なくされている。米国連邦準備理事会でも2つの国は、2013年同時期よりも状況が厳しくなっていると述べている。
もう一つの心配は債務。通貨の弱さは、ドルまたはユーロでの返済を困難にしている。
アルゼンチン政府の外貨建て債務はドルで50%超え、トルコは47%。メキシコと南アフリカは25%未満、ブラジルとマレーシアでは20%未満、インド、中国、タイでは10%だ。インドネシアではインフレも外貨建て債務も低いが、金利を2倍上げている。
新興市場は通貨の弱が危機的な影響に発展するのを懸念し、政策が複雑化する可能性があると述べている。
(画像は写真ACより)
▼外部リンク
The Economist
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