最終更新日 2018年5月16日
違法輸出により米から制裁を受けたZTE 経営の危機に
米商務省のロス長官は5月14日、中国の通信機器大手、中興通訊(以下、ZTE)に課した制裁措置を見直す考えを示した。ウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じた。
ZTEは、かつてイランなどに違法輸出を行ったことについて、2017年、米商務省に罰金を支払うことで合意したが、今回、ZTEは合意条件に違反したため、米から制裁を受けた。
ZTEは、部品供給の停止により、商品の製造と販売ができない状態で、経営の危機に直面している。
この問題に対しトランプ米大統領は、ZTEの存続と事業再開に向け、中国の習近平国家主席と協力している旨を述べた。
ホワイトハウスのラジ・シャー副報道官は、ZTEの制裁に対し、「米中間において懸念される問題」とした。また、同副報道官によると、同大統領は同長官に、ZTEの制裁について、法律や規制に沿った内容に見直すように伝えたという。
これを受け同長官は、ZTEに課した制裁に対し、速やかに緩和するとの考えを示した。
株価下落もドル買いの展開 ロス長官の発言に反応か
5月14日は、ダウ平均株価が伸び悩み、2万5000ドルの大台に達しなかったほか、債券価格や金価格は下落した。その一方でドルが買われる展開となり、ドル・円は1ドル=109円40銭から1ドル=109円65銭に上昇した。
ドルの急激な上昇は、ロス長官の発言に反応したためとの見方もある。
(画像はTHE WALL STREET JOURNALより)
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