かつての富裕国ベネズエラで経済崩壊が進む

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最終更新日 2018年5月16日

世界最大の埋蔵量に頼った石油漬けの赤字財政

Yahoo!は5月13日、ベネズエラで進行中の経済危機をまとめた記事を掲載した。

ベネズエラは地球上最大の石油埋蔵量を誇る国で、原油高を背景に外貨獲得を石油に依存してきた。近年政府支出が急増、財政赤字はギリシアの最悪の時期に匹敵するとの声もあり、故チャベス大統領は石油ブームを利用して多額の国債を発行し、対外債務を積み上げた。

政府は石油生産や基幹産業を国営化し、2003年には厳格な為替管理を開始、現地通貨に人為的な過大評価をもたらした。このため廉価な輸入品が国内生産を駆逐する結果になった。米ドルの実勢価格は公式レートの12倍にもなり、帳簿偽造、ドルの闇市場への転用など腐敗が蔓延した。

石油価格崩壊で経済破綻が一気に国を襲う

2014年、7月には98ドルだった原油価格が年末には47ドルまで急落、2016年になっても平均35ドル程度だった。原油安はベネズエラの歳入を直撃し、設備投資の不備で石油産出量も半減した。

政府はこれに対して外貨の流入と民間企業への流通を制限し、食料や医薬品の不足を悪化させた。IMFは同国のインフレ率が今年は13800%に達すると推定している。GDPは2013年レベルから45%減少したとされている。

そして2017年末、ベネズエラとその国営企業は部分的な債務不履行に陥った。IMFによると、過去50年間、世界最悪の一つに数えられる状況であるという。

(画像はcommons.wikimedia.orgより)

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