最終更新日 2025年7月1日

2025年6月30日 米国株・日本株の動きを振り返り注目される次の展開
昨日の世界経済では、米国株は主要指数がそろって高値圏を維持し、特にハイテク株中心に資金流入が続いた。一方で長期金利の上昇も落ち着きを見せたことから、利下げ観測の後退は限定的にとどまり、投資家心理は引き続きリスク選好を維持している。これを受けて日本株も前日の下落を巻き戻す形で買い戻しが入り、日経平均株価は再び39,000円台を視野に入れる水準まで戻した。半導体関連や輸出企業への期待が高まる一方で、為替市場のドル高・円安基調が国内企業の収益を支える構図となっており、全体としては堅調な地合いが確認された形だ。
米国株の高値維持と日本株の反発の背景
今回の米国株市場では、インフレ指標の結果が極端に強くも弱くもなく、金利政策の見通しに大きな波乱がなかったことが安定感をもたらした。特に生成AI関連を含むハイテク株は依然として資金が集まりやすく、株価指数の押し上げに寄与している。これが世界的にリスクオンの流れを支え、日本株にも好影響を及ぼした。日本市場では、円安が続いていることも追い風となり、輸出関連銘柄を中心に買いが優勢となった。
金利動向と株価連動性の変化
米国の長期金利は一時的に上昇したものの、インフレ指標が市場予想の範囲内だったことで過度な警戒は後退した。金利の急上昇が抑えられたことは株式市場にとってポジティブで、特に高PERのハイテク株には追い風となっている。一方、日本株も前日の調整を経て、海外勢の買い戻しが強まったことが反発の要因だ。個別では半導体製造装置株や自動車関連株などが市場全体を支えたが、引き続き為替動向には注意が必要とされている。
注目は決算シーズンと為替の水準
今後は米国で本格化する企業決算発表と次回FOMC議事録の内容が大きな注目材料となる。好調な業績が確認されればハイテク株を中心に一段の上値を追う展開も想定されるが、逆に業績の伸び悩みやガイダンスの下方修正が相次ぐようなら利益確定売りが強まる可能性がある。日本株については為替のドル円が再び円安方向に振れれば企業収益にプラスに働きやすいが、為替介入リスクなど突発的な要因にも引き続き警戒が必要だ。全体としては楽観と警戒が交錯する中、材料次第で相場の方向感が変わりやすい時期に入っている。
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