最終更新日 2025年6月28日

2025年6月27日 米ドル指数が3年半ぶり安値圏で推移
26日の取引でドル指数は約0.4%下落し、今年に入り10%以上の下落となり、1970年代以来最大の下半期の落ち込みが視野に入っている。27日には欧州通貨や豪ドル、アジア通貨に対してさらに弱含み、日米金利差縮小観測も影響している。
今回の出来事への考察
市場では、連続する米国経済の軟調サイン(1〜3月期のGDP-0.5%、個人所得0.4%減、消費支出0.1%低下)を背景に、FRBの金融政策転換への期待が高まっている。加えて、政策責任者交代観測がドル売り圧力を強めており、政治的影響力による中央銀行の独立性への懸念も根強い。こうした構図が通貨市場でドル売りを加速させている。
市場の動向
リスクオンムードが強まり、欧米・アジアの株式指数は軒並み史上最高値を更新。主な通貨では、ユーロが$1.17前後、ポンドも1.37台までユドル安が進行。ドル円は約144.4円から144.3円にかけて推移、短期のサポートライン143.3円付近の接近も示唆されている。米10年金利は4.24%台まで低下し、2年金利は3.72%前後と金利曲線のフラット化が進行。
今後の展望
短期的には、今週発表予定のコアPCE(個人消費支出価格指数)により、利下げ時期に関する見通しが明確化される見通し。仮にインフレが鈍化すれば、利下げ期待が一段と高まり、ドルは更に軟調に。逆にインフレ強含みならドルの下げは一服する可能性もあり、直近では97割れ、USD/JPYで143円台前半の攻防が焦点となりそうだ。
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