2025年6月11日 金価格は地政学とインフレ観測で再び上昇

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最終更新日 2025年6月12日

RoyalFX経済ニュース

2025年6月11日 金価格は地政学とインフレ観測で再び上昇

✓Check米中交渉の不透明感とインフレ指標への警戒から金価格は再び安全資産として買われ、0.4〜0.5%上昇。

*スポット金は0.4〜0.5%上昇し、約3,336〜3,340ドル台を回復。インフレ鈍化観測と通商懸念が同時に作用し、リスク回避的な買いが目立った。
*中央銀行の金備蓄が近年最多を更新し、資産分散や地政学リスク対応の流れが続いている。今年前半には既に3,342ドルを超える動きが見られる。
*銀やプラチナも堅調で、特にプラチナが年初来15〜30%上昇。これを受けてジュエリーや産業需要の強さが示唆され、金市場全体の強気地合いを押し上げている。

安全志向とポートフォリオ戦略の融合

地政学的・通商面の不透明感が続く中、インフレ鈍化という金融政策の読みが交錯し、金は投資家のリスクヘッジ手段として再注目されています。また、中銀による金備蓄の継続的強化も価格上昇を支える一因に。安全志向と戦略的備蓄の双方が金価格を牽引する構図が浮かび上がっています。

需給・テクニカルで見る金市場の安定基調

金は3,300〜3,400ドルのレンジで安定した推移を続けており、テクニカル面でも38.2%〜61.8%フィボナッチの支持を得ています。プラチナや銀と合わせて需給バランスが緩やかにタイト化しており、価格変動は緩やかな上志向で地合いが好転しつつあります。

今後の展望:金利・交渉・需給が鍵

今後の焦点は米PPIやPCEなどインフレ指標と、米中交渉の実際の進展内容です。インフレ鈍化が明確になれば、利下げ期待から金はさらに買われる可能性があります。一方、通商の不透明感が払拭されれば安全資産需要は後退し、価格には一服圧力も想定されます。さらに2025年前半に進んだ中央銀行の買いが一巡すれば、年後半には調整も視野に入ります。

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