最終更新日 2025年6月14日
2025年6月13日 世界株式市場：地政学リスクで急反落、日米とも大幅下落
＊6月13日、イスラエルによるイランへの軍事行動が市場の動揺を誘発し、米国のダウ平均は約770ドル、S&P500は1.1％、ナスダックは1.3％下落。日本の株価も連動し、日経平均は0.9％安、TOPIXも約0.95％安となった。原油価格は約7～10％急騰し、世界市場のセンチメントが急変、債券利回りも動揺を受けた。続報での地政学の行方が当面の焦点となっている。
今回の出来事への考察
**地政学ショックとしての株急落** 中東情勢の不安定化は、エネルギー供給への懸念を瞬時に市場に伝播させ、株式市場のセンチメントを大きく後退させた。米国では対米利下げ観測や貿易政策の先行き不透明感と重なり、回復の手応えが脆弱であることが浮き彫りに。日本でも輸出企業の収益見通しに陰りを見せ、全体として「リスク回避一辺倒」の動きが優勢となった。
市場の動向
米国ではS&P500が5,977ポイントへ下落し、ダウは42,198ドル、ナスダックは19,406ポイントにそれぞれ低下、リスク資産全般への売りが広がった。日本では日経が37,834円と0.89％の下落。原油はブレントで75ドル台へ急騰し、米10年国債利回りは4.35％前後から乱高下。債券や金、円が買われるなど、安全資産への資金シフトが顕著に進行した。
今後の展望
**「地政リスクが短期なら反発期待」「長期なら低迷懸念」** 短期的には、中東情勢が落ち着けばリスクオンに転じ、株式市場も戻り基調を期待できる。しかし、紛争が長期化すれば原油高と景気減速懸念が重なり、米日ともに株価下落圧力が持続する。今後は中東の情勢推移に加え、米FRBの利下げ姿勢や日本の経済指標、円ドルの動向を見極めつつ、リスクとリターンを慎重に測る展開となるだろう。
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