2025年7月4日：米国の好調な雇用が世界株を牽引、日米株式市場は上昇

米国の力強い雇用がリスクオンムードを醸成

今回の米国の雇用統計は、市場が予想していたよりもはるかに強い結果となりました。これは、米国経済の基盤が依然として堅固であることを示しており、景気後退への懸念を和らげる要因となりました。企業業績への期待感も高まり、投資家のリスク選好姿勢が強まったことで、株式市場全体に資金が流入する動きが見られました。一部では、早期の利下げ観測が後退する可能性も指摘されましたが、現状の経済成長の勢いが勝り、ポジティブな反応が優勢となりました。

米国株は主要指数が上昇、日本株も堅調に追随

昨日の米国株式市場では、ダウ平均株価、S&P500種株価指数、ナスダック総合株価指数の主要3指数が揃って上昇しました。特にS&P500種とナスダックは、テクノロジー株を中心に買われ、市場全体を牽引する形となりました。S&P500種は取引時間中に史上最高値を更新する場面も見られました。この米株高の流れを受け、東京市場でも日経平均株価が大きく値を上げ、東証株価指数（TOPIX）も上昇しました。円安の進行も日本の輸出企業にとっては追い風となり、自動車や電機関連株などが買われ、市場全体を押し上げました。

米国の休場を控え、来週以降の政策動向が焦点

本日、米国は独立記念日で市場が休場となるため、株式市場の動きは限定的となる見込みです。しかし、昨日の強い雇用統計が示唆する米国経済の力強さは、今後の金融政策の議論に大きな影響を与える可能性があります。市場は、米連邦準備制度理事会（FRB）が利上げを停止し、将来的には利下げに転じるタイミングを慎重に見極めようとしています。したがって、来週以降発表される消費者物価指数や生産者物価指数などのインフレ関連指標、そしてFRB高官の発言に市場の注目が集まり、これらが今後の株価の方向性を決定する重要な材料となるでしょう。