最終更新日 2025年6月21日
2025年6月20日 米日株、地政学リスクとインフレ懸念で足踏み
＊米国ではS&P 500が約0.2％下落、ナスダックも0.5％程度軟調で終えた一方、ダウは35～45ポイントの上昇。主力銘柄では小売りや生活必需品関連が好調。一方、日本の市場では日経平均が約0.22％安、TOPIX約0.3％安と続落。半導体関連が支える形となったが、外需株や防衛株に売りが先行した。
今回の出来事への考察
米国市場は小売大手の好決算や生活必需品への安定需要が支援しつつも、地政学リスクやインフレ、利下げ時期の不透明感を背景に全体では方向感が乏しい一日となりました。日本市場では中東情勢に対する過剰な警戒感が投資家心理を冷やしつつも、半導体関連を中心としたテクノロジー株への先回り買いが一部で見られました。
市場の動向
米株ではS&P 500が0.2％、ナスダックは0.5％ほど低下、ダウは0.1％前後の小幅上昇となり、全体としてはやや冴えない展開でした。ボラティリティ指数はやや低下し、個別銘柄ではKrogerやCarMaxが5～10％台の上昇を示す一方、ITサービスのAccentureが6～7％近く急落しました。日本株の日経平均は始値38,472円→終値38,403円、取引量は約27億株とやや縮小傾向。半導体関連のAdvestestやDiscoが堅調だった反面、内需や防衛関連が売られました。
今後の展望
短期的には中東情勢の緊迫化が続く限り、米国・日本ともにリスク回避姿勢が強まりやすく、資金フローは生活必需品や半導体といったディフェンシブ寄り銘柄へ移る可能性があります。ただし、米国の利下げ観測が強まる兆候が続くようであれば、幅広い株式に買い戻しが入る展開も予想されます。日本株においては円安の進行が追い風となりつつあり、輸出関連中心の相場回復が中長期的な鍵となるでしょう。さらに、来週以降に発表される米国の雇用統計や消費者物価（PCE）次第で、両市場の方向感が鮮明になる見通しです。
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