2025年5月22日 米国株・日本株が下落、米財政懸念と円高が影響

米国の財政懸念が市場に与えた影響

21日の米国市場では、20年債入札の不調を受けて長期金利が上昇。 10年債利回りは4.495％に達し、株式市場ではダウ平均が114.83ドル安の42,677.24ドル、S&P500が23.14ポイント安の5,940.46、ナスダックが72.75ポイント安の19,142.71と主要3指数がそろって下落した。 この金利上昇は、トランプ政権の大型減税案による財政赤字拡大懸念が背景にあり、投資家心理を冷やした。

日本株は米国株安と円高を嫌気して反落

東京市場では、日経平均株価が前日比230.51円安の37,298.98円と反落。 朝方は米国株安を受けて売りが先行したが、その後は買い戻しも入り一時上昇。しかし、円高進行が重しとなり、再び下落に転じた。 TOPIXも5.95ポイント安の2,732.88と小幅に下落。 為替市場では、ドル/円が143.74円と円高が進行し、輸出関連株に売り圧力がかかった。

今後の展望と注目点

今後の市場動向は、米国の財政政策や経済指標に大きく左右される見通し。 特に、トランプ政権が提案する減税法案の行方や、23日・24日に予定されている日米関税交渉の結果が注目される。 これらの要因が市場に与える影響によっては、株価の変動が大きくなる可能性がある。

また、米国の経済指標、特に購買担当者景気指数（PMI）や個人消費関連のデータが市場予想を下回る場合、株式市場に下押し圧力がかかる可能性がある。 一方で、これらの指標が堅調な結果となれば、株価の下落に歯止めがかかる可能性もある。

総じて、米国の財政状況や経済指標、そして日米間の通商交渉の行方が、今後の株式市場の方向性を決定づける重要な要因となるだろう。